私はこう選んだ! 猫の信頼できる動物病院・獣医さんの見つけ方

豆知識

みなさんは猫ちゃんを連れて行く動物病院選びで苦労していませんか?

私はとても迷い、ネット上でさまざまな情報を比較し、実際に電話をかけて獣医さんや看護師さんとお話をした上で決めました。

自分が行く病院であればさほど気にしませんが、猫のこととなるとやはり気にしてしまいますよね。

そこで今回は私の経験談を踏まえて、信頼できる動物病院・獣医さんを見つける方法と注意点をご紹介していきます。

ラグ
ボクの先生は優しいけど話が長いニャ
nekokai
丁寧に説明してくれてるってことだから、いいことなんだよ

まずは飼い主さんが望むことを明確にしよう

本当なら、猫に「どんなところがいい?」「どんな先生がいい?」と聞くのが一番なのですが、当然ながら聞いたところで答えてはくれません。(答えてくれていたとしても猫語がわからない…)

そのため必然的に飼い主さんの考え方に左右されることになりますよね。

でもそもそも「良い」「信頼できる」という感情を伴うような感覚は、飼い主さんによってそれぞれ感じ方が異なるものでもあります。

たとえば「診察費が安いこと」を優先したい人にとっては、安く診てもらえるところを「良心的でいい病院」と評価するでしょう。

しかし「高くても最新の高度な医療を提供してくれること」を優先したい人からしたら、「安すぎて不安。ちゃんと診てくれてないんじゃないかしら」と思ってしまうかもしれません。

そしてこの優先順位には何が正解ということはないんですよね。個々の考え方一つでどうにでもなるんです。

だからこそまず明確にしておきたいのは、飼い主さんにとっての優先順位。あなたにとってどんな条件であれば「信頼できる」と感じるのか、どんなところなら猫ちゃんを連れて行きたいと思えるのかをハッキリさせておきましょう。

nekokai
自分で決めた基準に沿って選べば満足度も高いですよ!

たとえば私の場合、以下のような優先順位で探していました。

(1)家から徒歩15分以内であること
(2)わかりやすくしっかり説明してくれること
(3)獣医さんの治療経験が豊富なこと
(4)獣医さんが話しやすい雰囲気であること

家から近いというのは、わが家は車がないので徒歩で行ける近さを重視したためです。また近ければいざというときすぐに猫を連れて行けるのも安心できるポイントになります。

これはあくまでも私の例であって、飼い主さんの考え方によって大きく変わるでしょう。

たとえば私は重視していなかった「最新設備が整っていること」「規模が大きいこと」「診察費が良心的であること」などを優先して探したい方もいると思います。それを紙に書くなどして明確にしておくと、スムーズに探すことができますよ。

【事前準備】信頼できる動物病院・獣医さんを探すコツ

では実際にどのように探せばいいのか見ていきましょう。

家からの近さ重視なら…歩いて調査&ネットで検索

私の場合、家から近いことが優先順位として高かったので、インターネットで家の周囲にある動物病院をすべて調べ、実際に歩いてどれくらいかかるのかと、ついでに外観をチェックしに行きました。

わが家の場合は基本的に徒歩(いざというときはタクシー)で通うので、実際に病院までどれくらい時間がかかるかは重要。猫の重さが加わった状態でどのくらいの時間で行けるかを調査し、徒歩20分以内のところをリストアップしました。

獣医さんの腕を知りたいなら…ご近所さんやネットの口コミをチェック

ご近所に猫を飼っている人がいるのであれば、おすすめの動物病院や評判を聞いてみるといいでしょう。

ただ猫の場合は犬と違って散歩へ行くことがないので、なかなかご近所で猫を飼っている人と親しくなる機会がないですよね。

そういう場合は、ネットで病院名を入れて検索。口コミや評判をチェックしてみましょう。単に点数などを見るだけでなく、きちんと感想を読むのがポイントです。評価者にとってはマイナスポイントでも、自分にとってはプラスポイントと捉えられることもあります。

最新設備や規模を知りたいなら…HPをチェック

どんな設備や機器が揃っているか、獣医師や動物看護士は何人いるか、病院の規模はどれくらいかなどはHPを見ればわかります。

ただし最新設備が整っているところは大抵、規模の大きな病院です。そういったところは診察費が高くつくこともありますから、「高すぎて通えない」とならないように注意しましょう。

診察費を知りたいなら…電話で問い合わせ

診察費などはHPを見ても公開されていないと思うので、直接電話をして聞いてみたほうがいいです。

その際、比較しやすいように専門的な診察内容ではなく一般的な診察内容でどれくらいが相場なのかを聞いてみましょう。

獣医さんの人柄を知りたいなら…電話で話を聞いてみる

やはり大切な猫を診てもらう以上、獣医さんがどんな人なのかは知っておきたかったので、私は予約の前に電話で獣医さんに相談・問い合わせをしてみることにしました。

その際、「ちょっとご相談したいことがあるのでお手すきの時間帯を教えてもらえますか?」と、電話に出た受付の方へ一言かけておくのがおすすめ。忙しいと迷惑をかけてしまったりきちんと対応してもらえなかったりする可能性があるためです。時間が取れる時間を聞いて、その時間にかけ直すように配慮すると嫌がられません。

電話で話してみるだけでもけっこう人柄がわかります。こちらの質問に丁寧に答えてくれる方もいれば、「そんなの見てみなきゃわからない」などと冷たく答える方もいました。

そんな中で私が「ここがいい!」という決め手となったのが、エリザベスカラーに関する質問への受け答え方でした。

うちの猫はエリザベスカラーがものすごく苦手。エリザベスカラーを付けた状態で部屋に放すと、我を忘れてあばれまくり、壁に体をぶつけてエリザベスカラーを取ろうとするんです。そのため傷口を舐めてしまうよりも危険。

そのことを獣医さんに伝えた上で、「治療後にエリザベスカラーを付けないというのは大丈夫でしょうか?」と聞いたところ、多くの場合で「それは無理」「付けるのが普通」と返されました。

しかし現在のかかりつけ医は、「猫の安全が第一ですからね。エリザベスカラーをつけるリスクとつけないリスクを比べたら、今回の治療の場合は付けないほうがいいと私は判断するので、なくても大丈夫ですよ」というようなことを言ってくれたんです。

その回答で、「この人は信頼できるな」と思いました。

ラグ
おかげで首にへんなのを巻かなくて良かったニャ

現地でチェックすべきポイント

事前の調査で「ここならいいかも」と思ったら実際に診察してもらい、その際に最終チェックをしてみましょう。

現在通っているところが信頼できるかどうかを見極める意味でも以下の項目を確認することは有効ですよ。

病院の中が清潔

きれいに掃除がされているか、変なニオイがしないか、汚れが放置されていないかなどを見てみましょう。

清潔な状態を保てていないと、他のペットの病気をもらってしまうなんて可能性もあります。

診察内容などをわかりやすくきちんと説明してくれる

これは結構大事。どんな病気でどんな治療をしていく必要があるのか、どんなリスクがあるのかなど、飼い主にわかりやすく丁寧に説明してくれるようであれば、信頼できると言えます。

専門用語ばかりを使ってくる先生には注意。一般人にわからない言葉で説明するようでは不親切ですし、飼い主も納得できません。

あとはわからないことがあったら質問してみて、その対応をチェックするのもおすすめです。わが家のかかりつけ医はどんな質問にもわかりやすく答えてくれますし、わからないことは「わからない」と正直に答えてくれるので信頼しています。

治療方法を提案した上で飼い主に決定権をくれる

病気や症状によってはいくつかの治療方法があったり、場合によっては治療自体をするのかしないのかの判断をしなくてはいけないこともあるでしょう。

そんなとき、すべての選択肢とリスクを説明した上で、最終判断を飼い主にさせてくれるところは信頼できると思います。

最新医療についての知識がある

医療は常に進化していくものなので、専門家であっても勉強は欠かせません。

学会やセミナーなどに定期的に参加しているかどうかなどをチェックしてみると、獣医さんの姿勢を知ることができます。

院内に、この病気にはこういう新しい薬が開発されましたよ、こんな治療が行えるようになりましたよなどの告知が貼ってあれば、きちんと最新医療について勉強しているということの証明にもなるでしょう。

猫専門の動物病院があるって本当? 特徴は?

数は少ないものの、猫の診察に特化した病院もあります。

猫と言えば「病院が嫌い」ですよね。そんな猫が安心して受診できる環境になっていたり、猫のかかりやすい病気専門の医療を提供していたり、病院によってその特徴はさまざまのようです。

神経質な猫ちゃんを飼っている方や、いつものところではハッキリした病状がわからない方などは、自分の家の近くに猫専門医がないかどうか調べてみるといいでしょう。

ラグ
ワンちゃんたちの声に怯えニャくてもいいのかぁ

動物病院・獣医さんとの上手な付き合い方

猫のためにもかかりつけ医を見つけておくと何かと便利ですし安心ですよね。

では長く良好な関係を築いていくためにはどんなことに気を付けたらいいのでしょうか? 私が実践していることも含めてご紹介しましょう!

不明なことがあればどんどん質問する

「あれ? それってどういうことだろう?」「さっき先生が言っていたあの話って、私の解釈で合ってるのかな?」など、少しでも気になることや不安なことがあれば、どんどん質問してしまいましょう。

私は極度の心配性なので、ちょっとでも不安なことがあればそれを解消するまで落ち着きません。そのため後から「あれって…」「結局どういうことだったんだっけ?」と考えてしまうような状況は避けたいんです。

だからこそ、不明なことや不安なことなど聞いておきたいことがあったらその場でその都度質問し、回答をもらうようにしています。

あやふやなままにせず、コミュニケーションをしっかりとって信頼関係を築いていきましょう。

セカンドオピニオンは失礼じゃない

何も「この病院」と決めたらそこだけしか行ってはいけないということはありません。

小さな病院では検査に限界があることもありますし、他の獣医さんの意見も聞いてみたくなることもあるでしょう。その際はためらわずにセカンドオピニオンを受けましょう。

「かかりつけ医に失礼かも」なんて思う必要はありません。コソコソ隠れて他のところへ行くのではなく、「念のため他のところでも見てもらいたい」と伝えるのがベスト。

そうすればこれまでの診察の様子や病気の経過などを先生から伝えてもらえたり紹介状を書いてもらえたりする可能性があります。

実際、わが家のかかりつけ医では、院内にセカンドオピニオンをすすめるメッセージや医療設備の充実した大きな提携病院の案内なども出ています。

獣医さんに叱られても「猫のため」と理解する

猫を飼っている方の中には、先生に怒られた経験がある方もいるのではないでしょうか? 口コミサイトなどを見ていても、「もっと早く連れて来てください!」と怒られたという話がよく書かれています。

けれどそれで落ち込んでいてはダメ。「猫のために叱ってくれたんだ。猫のことをしっかり考えてくれている証拠だな」と思考を変えてみましょう。そうすれば先生に対して必要以上に苦手意識を持たずに済むはずです。

ところで往診専門の動物病院ってどうなの?

猫をキャリーバッグに入れるだけでも一苦労…というのは猫飼いさんにとってのあるあるですよね。

猫は病院に行くことに強いストレスを感じるものなので、「家で診察してもらえたらいいのになぁ」と思うこともあるでしょう。

そんなときに便利なのが往診専門の動物病院です。その存在が気になっていた方もいるのではないでしょうか?

私もずっと気になっていました。そこで昨年の夏、猫が原因不明の食欲不振に陥ったとき、毎週のように病院へ連れて行くのが大変だったため往診専門医を利用してみようと思い、連絡をとってみたんです。

私が連絡したところはメールで詳細を連絡するという仕組みでした。猫の状況を日を追って詳細にメールに書き、送信して40分後くらいに返信が。

その返信によると、往診では詳細な検査ができないことと、予約がいっぱいで最短でも4日後でないと伺えないということが書かれておりました。結果的にそれでは困るということでキャンセルしてしまったため、実際に診察はしてもらっていません。

ただその連絡のやり取りでわかったことは、やはり往診でできることは通院時よりも限られているということと、希望したその日に来てもらうのは難しいということです。

そのため往診専門医の利用を検討している方は、あらかじめどんな診察が可能なのかを調べたり問い合わせたりしておくことをおすすめします。

また「今日来てください」というのは難しいケースが多いと思うので、急いでいるときには向かないということも覚えておくといいでしょう。

まとめ

信頼できるかどうかを判断する基準は飼い主さんの考え方や感じ方によって異なるものでもありますが、個人的には獣医さんの説明がわかりやすいことと、話しやすい雰囲気であることは大切だと思っています。

愛猫のことをしっかり理解し、疑問や不安を解消するためにも、この2点はきちんと見極めるようにしたいところ。

猫ちゃんのかかりつけ医を見つける際には、ぜひこれらを参考にしてみてくださいね。