新鮮な水はNG? 猫が水を飲まないときに効果があった意外な対処法

蛇口から水を飲む猫 猫の飼い方

猫にとって水はとても大切なもの。水を飲む量が足りないといろいろな病気にかかりやすくなると言われています。

にもかかわらず「猫がなかなか水を飲んでくれない」と悩む飼い主さんは多いですよね。

うちの猫も昨年2018年の夏、ほとんど水を飲まなくなってしまって焦りました。今回はそのときの体験を踏まえて、猫が水を飲まないときの対処法と実際に効果があった対処法をご紹介したいと思います。

獣医さんに聞いて試してみた意外な方法によってこの問題から解放されたので、下記のような悩みや疑問を抱えている飼い主さんはぜひ試してみてくださいね。

・猫が水をほとんど飲んでくれない
・一般的に効果があると言われている方法を試しても猫が水を飲まない
・猫が1日に必要な水分量が知りたい
・猫が水を飲まないとどんなリスクがあるの?

猫に水を飲ませる一般的な方法

猫が水を飲んでくれないとき、一般的には以下のような方法をすすめられることが多いです。

・こまめに水を替えて新鮮な水を用意する
・水を入れる容器を替えてみる
・水の種類を変えてみる
・水に匂いや味をつけてみる
・複数個所に水を置いてみる
・流れる水に替えてみる

水を入れる容器というのは、たとえばガラス製、プラスチック製、陶器製など容器の素材や形を変えてみるということです。猫によって器の好みが異なるので、器が変わればよく水を飲むようになる可能性があります。

水の種類を変えてみるというのは、猫によって好む水の種類も異なると言われているため、水道水、ミネラルウォーター(軟水)、白湯などを用意してみるということです。水を替えれば飲むようになる可能性もあります。

水に匂いや味をつけてみるというのは、たとえば水の代わりにささみのゆで汁を与えてみる、少量のまたたび粉を水に溶かしてみるなどです。匂いや味につられて水を飲むようになるかもしれません。

私もこれらは一通り試してみました。実際に多くの猫はこのうちのどれかの方法で水を飲むようになるはずです。

けれどうちの猫の場合、思うような効果は出ませんでした。ささみのゆで汁は1日1回程度しか飲んでくれませんでしたし、水が循環して流れるタイプの水飲み器は初日しか興味を示しませんでした。

あとはどれも効果がなく参ってしまい、獣医さんへ相談することに。そこで意外な方法を聞くことになったのです。

獣医さんに聞いて効果があった! 猫が水を飲まないときの意外な対処法

たらいから水を飲む猫

かかりつけの動物病院にて、獣医さんに「効果があると言われる方法は一通り試してみたんですが、なかなか猫が水を飲みません。どうしたらいいでしょうか?」と聞いたところ、「水は1日に何回交換していますか?」との質問が返ってきました。

「常に新鮮な水を用意する」というのが一般的に言われている方法なので、私は当時1日3~4回ほど水を交換していたんです。

それを伝えたところ、獣医さんからは意外な言葉が。「それは替えすぎですね。水を交換するのは1日1回で十分ですよ」と。新鮮すぎる水を好まない猫も多いとのこと。

そこで1日数回交換していた水を、夜寝る前に交換するだけにしてみたところ、こまめに飲むようになったんです! これにはびっくり。

そしておもしろいことに、それまで毎回決まった場所でしか水を飲まなかったのに、各部屋に置いた水をそれぞれちょこちょこ飲むようになったんです。

「いろいろ試してみたけどなかなか水を飲んでくれない!」という場合は、水の交換頻度を1日1回に変更してみてはいかがでしょうか? うちの猫のように新鮮な水が苦手な場合、それで飲むようになる可能性が高いです。

確かに実家で飼っていた猫も家に用意してあるきれいな水より、外のバケツに溜まった雨水や水たまりの水を好んで飲んでいたっけな…。そういえば植木鉢にたまった水を飲んでいて怒られている姿もよく目撃していました。

また獣医さんいわく、猫が寝る場所の近くに水を置いておくというのも有効とのこと。確かに猫が好んで寝る場所の近くに水を置くようにしたところ、寝起きに水を飲むようになりました。

あれだけ試行錯誤したのにあっさり「水を飲まない問題」が解決されて、なんだか拍子抜けしてしまいましたが、良かったです。

蛇口から出る水を飲ませてみるのもアリ

もう一つ、うちの猫に効果があった方法をご紹介します。それは、お風呂場の蛇口から水を飲ませるという方法です。

お風呂場の蛇口からお水をちょろちょろと出していたところ、その音につられて猫がやってきたのでそのまま様子を見ていたところ、蛇口から出る水で遊び始めたのです。

水を手(前足)で掴もうとしたり、水に噛みつこうとしたりして必死になっていたのですが、その過程で自然に猫の口に水が入り、意図的ではないにしても水を飲むことになりました。

遊びながら水を飲ませることができるので、蛇口から出る水に興味を持つ猫ちゃんにはおすすめです。うまくいけば、そのまま蛇口からゴクゴク水を飲んでくれるかもしれませんしね。

猫が1日に飲まなければいけない水の量は?

ところでみなさんは飼い猫が1日にどれくらいの水を飲んでいるか把握していますか? 私は恥ずかしながら、猫が水を飲まなくなるまで把握していませんでした。

猫が1日に必要な水の量は、体重1kgあたり60~70mlと言われています。ということは、うちの猫の場合、体重が3.7kgなので最低でも180ml以上は必要となりますよね。

これを量ってみたところ、ちっとも足りていないことに気付いたんです。猫はもともとあまり水を飲まない性質なので、飼い主さんが気を付けていないと十分な水分量がとれていない可能性が高いと言えます。

うちのように水を飲んでいないことに気付いてから慌てて対策を練るのではなく、日ごろから猫が水を飲むようにいろいろ工夫してあげることが大切ですね。

nekokai
nekokai
飲んだ水の量を把握するためには、目盛りのついたボウルを利用すると便利ですよ♪

水分量が足りていないとどんなリスクがある?

水を飲む量が少なすぎると、「尿石症」や「膀胱炎」「慢性腎不全」になってしまう危険があるとのこと。

尿石症はオス猫がかかりやすいと言われている病気。昔、実家で飼っていた猫もなったことがありますが、トイレをするたびに痛みがあるようでかわいそうでしたし、病院での治療代もけっこうかかりました。

慢性腎不全は多くの猫がかかりやすい病気。しかも一度なってしまうと治らないと言われている病気でもあります。症状が進めば点滴を打つなど猫にも負担がかかってしまいますし、死に至ることもあります。

これらの病気を発症するリスクを減らすためにも、飼い主さんが日頃からしっかり猫の様子をチェックしてあげましょう。

まとめ

猫にとって十分な水分量をとることは大切なこと。けれど猫任せにしているとなかなか必要な水分量が摂取できていないことも多いです。

普段から猫の摂取している水分量をきちんとチェックし、少ないようなら水を飲む工夫をしてみましょう。

まずは一般的に言われている水を飲ませる方法を試してみて、それでもダメならわが家のように水を交換する頻度を1日1回にしてみる、猫が寝る場所の近くに水を置いてみる、蛇口から水を飲ませてみるといったことを試してみてくださいね。