実体験から解説! 共働き夫婦がマンションで猫を飼うコツと注意点

ベッドの上で香箱座りする猫 猫の飼い方

共働きで日中誰も家にいない場合、猫を飼いたいと思っても、「一日中1匹でお留守番させるのはかわいそう」「十分にかまってあげられないから猫を幸せにできないかも」などと考えてしまいますよね。

さらに住んでいるのがマンションである場合、「狭い空間でストレスを溜めないかな」「外へ出してあげられないとかわいそうかも」などとさらに不安になってしまうものです。

わが家の場合も住んでいるのはマンションですし、猫を飼い始めた当初は共働き(現在は私が在宅で仕事をしています)で平日は一日中留守にしていたため、その不安な気持ちはよくわかります。

けれど実際には、それほどの心配はいらなかったなという印象です。

とは言えもちろん注意しなければならないこともたくさんあります

そこで今回は私の経験を踏まえて、共働き夫婦がマンションで猫を飼うときのコツと注意点をご紹介していきます。

「夫婦で猫好きだけど、共働きだから猫を飼うことを躊躇っている」「マンション住まいで猫を飼うにはどうしたらいいか知りたい」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

猫を飼うべきではない共働き夫婦のケースは?

猫好きな夫婦であればそれほどナーバスになる必要はないと思います。

しかし注意してほしいのは、猫を飼うべきではない共働き夫婦もいるということです。

たとえば二人とも仕事が忙しく帰宅が深夜になる、二人とも出張が多いなどという場合には、きっと自分たちのことで精一杯になっているはずです。

最初のうちは面倒を見ても、だんだん忙しさから十分な面倒を見てあげられなくなる可能性が高いでしょう。

犬ほどではないにしても、猫だって飼い主さんにかまってもらわないと寂しい思いをしますし、ストレスも溜まります。

「忙しすぎて自分たちのことで手一杯だな」と感じる方は、環境が落ち着いてから考えたほうがいいです。

また子どもがこれから生まれるという夫婦も注意が必要になります。なぜなら「子どもが生まれてから猫の面倒が見れなくなった」「子どもが猫アレルギーだった」「赤ちゃんと猫を一緒にしておくと危険」などの理由で猫を手放す人が多いからです。

仕方ない事情であるにしろ、それは人間のエゴでしかありません。どうしても飼えなくなってしまった場合、代わりに飼ってくれる人がいるかどうかを考えておく、または子どもが生まれて大きくなってから猫を飼うことを考えるというほうが望ましいでしょう。

マンションで猫を飼う前にチェックしておきたいこと3つ

共働き夫婦に限った話ではありませんが、マンションで猫を飼おうと思ったら、飼う前に確認しておきたいことがあります。

猫のためにもしっかりチェックしておきましょう。

ペットを飼ってもいいマンションかどうか確認する

賃貸でも持ち家でも、マンションによっては「ペット不可」という規則のところもあります。

契約書を確認するか、管理会社や大家さんに問い合わせをして確認してみましょう。

また「ペット可」のマンションであっても、入居時にペットを飼うことを申請する必要があるケースや、賃貸の場合ペットを飼う際に敷金が余分にかかるケースなどもあります。

ご自分が住んでいるマンションの規約がどうなっているのか確認して、規約にのっとって対応するようにしましょう。

「バレなきゃいいや」は絶対にNGです。バレたときには退去しなければならなかったり罰則があったりする場合もあります。

大事な猫にとっても困った事態になりかねないので、必ずマンションの規約を確認してそれに従いましょう。

賃貸の場合は退去時のルールを確認する

ペット飼育が可能な賃貸マンションに住んでいる場合、確認しておきたいのが退去時のルールです。

一般的に賃貸物件を退去する際には、初期費用として払った敷金が返ってきます。そして返還される敷金の額は、部屋の使い方によって大きく変わるものです。

猫は必ずと言っていいほど壁や絨毯などで爪をとぎます。障子があれば突進して穴を開けてしまいますし、ふすまもボロボロになりかねません。

人間だけで生活している場合に比べて、明らかに猫がいる場合のほうが部屋が劣化しやすいです。

そのためペット可物件では、退去時に敷金の返還がないケースもあります。念のため猫を飼う前に確認しておくといいでしょう。

猫を終生飼育できるか考える

今や猫の寿命も長くなり、20年を超えて生きる猫も珍しくありません

飼い主さんの年齢によっては、猫より自分のほうが先にいなくなってしまうかもしれません。

万が一の場合、自分たちの代わりに猫の面倒を見てくれる家族や友人などはいるか、引っ越しなどがあった場合に猫を手放さなければならないような状態に陥らないか、よく考えてみましょう。

マンションで飼うのにおすすめな猫の種類は?

マンションで猫を飼う場合、気になるのが猫の鳴き声ですよね。「隣のお宅から苦情が来たらどうしよう…」と不安に思う方もいるでしょう。

そこでおすすめなのが、あまり鳴き声が大きくない・鳴くこと自体が少ない猫を選ぶということです。

たとえばマンションでも飼いやすいとされている猫の種類は、ロシアンブルー。個体差はあるものの、基本的に鳴き声が小さく、そもそもあまり鳴かないと言われています。

ただし性格が繊細であることから、来客が多い家だとストレスになってしまうので気を付けましょう。

共働き夫婦がマンションで猫を飼う際の心構えと注意点9つ

共働き夫婦がマンションで猫を飼う際には、どんな心構えや注意が必要なのでしょうか?

主な9つをまとめましたので、一つひとつ詳しく見ていきましょう。

餌と水の用意を忘れない

成猫だと、餌を与える回数は一日2回が一般的に推奨されています。

そのため毎日朝と夜の決まった時間にキャットフードをあげる必要があるわけですが、共働きだと帰宅時間が遅くなってしまうこともありますよね。

急な残業が発生して、本来猫に餌をあげる時間に帰れない…なんてこともあるでしょう。

そんなときには、朝の時点で一日分の量の餌をあげて行くということも可能ではありますが、猫によっては一気に食べてしまう恐れも。

そうならないようにするためには、タイマーで餌が出てくる自動給餌機を使うのがおすすめです。

また水は遊んでいて倒してしまう恐れもあるため、数か所に用意しておくようにしましょう。

いつでも新鮮できれいな水を飲めるように、循環式の水飲み器を用意しておくのもおすすめです。

なお共働き夫婦の場合、キャットフードはドライタイプのもの(通称“カリカリ”)をあげるようにしましょう。ウェットタイプだと、長時間出しておくことができません。

誤飲・誤食をしそうなものは出しっぱなしにしない

猫だけで一日中お留守番をさせる場合、ケガや事故が気になるところです。部屋の中にも危険がいっぱい。

あらかじめ予測できる危険は飼い主さんがきちんと排除しておくことが大切です。

たとえば猫が飲み込みやすい輪ゴムやクリップ、アクセサリー類などの小さいものやこまごましたものは、必ずしまっておきましょう

猫によってはひも状のおもちゃや飼い主さんの靴下などを飲み込んでしまうこともあります。

少しでも猫が飲み込んでしまう危険性のあるものは出しっぱなしにせず、きちんとしまって出かけてください。

夏や冬は室温に気を付ける

特に夏や冬といった季節には注意が必要。防犯のために窓を閉め切って出かける方が多いと思いますが、夏はそれが危険なことも。

窓を開けて網戸にし風通しを良くできるのであればいいのですが、窓を開けて出かけられない場合はエアコンを入れることも必要です。

猫は暑さに弱いもの。わが家の猫も今年の夏、エアコンをずっと28度設定でつけていたのですが、夏バテして食欲不振が続きました。

夏は遮光・遮熱カーテンを閉め、窓を開けて網戸にする場合は猫が開けられない素材や鍵の付いた網戸にして出かけましょう。

エアコンを入れる場合は27~28度設定にして、寒かったら他の部屋へ行けるようにしておくと安心です。

そして万が一、停電などでエアコンが止まってしまった場合に備えて、ひんやりマットなどの猫用冷感グッズや凍らせたペットボトルにタオルを巻いたものなどを設置して出かけましょう。

冬の場合はよほど寒い地域でない限り、エアコンを入れて出かける必要はありません。もちろんエアコンをつけてあげられるのであればつけていってあげるといいですが、電気代も高くつきます。

猫用のあたたかい素材でできたベッドやぬくぬくのブランケットなどを出して行ってあげれば、寒いときにその中に入っていられるのでおすすめです。

猫用コタツや猫用ホットカーペット、猫用湯たんぽなどもあるので、そういったグッズを用意しておいてあげるのもいいですね。

猫が退屈しない工夫をする

マンションだと一戸建てに比べて猫の行動範囲が狭くなり、運動不足になりやすいものです。

また長時間のお留守番で退屈してしまうことも…。

運動不足や退屈を防ぐためには、キャットタワーを設置しておいてあげましょう。

また遊びながらおやつや餌が食べられるおもちゃといったものを用意しておいてあげるのもおすすめです。

じゃらしやひも状のおもちゃ、小さなボールなどは誤飲の恐れがあるので、必ず飼い主さんがいるときに遊んであげるようにし、猫だけでお留守番しているときには出して行かないようにしましょう。

どんなに疲れて帰ってきても必ず猫と遊んであげる

共働き夫婦が猫を飼う際におろそかにしてしまいがちなのが、猫と一緒に遊ぶ時間です。

夜遅くに帰ってくる場合でも、どんなに疲れて帰ってきた場合でも、必ず一日1回は猫と一緒に遊んであげる時間を作りましょう。

遊ぶ時間は1回につき10~15分程度で大丈夫です。

スキンシップが好きな甘えん坊な猫の場合は、抱っこをしてあげるなど十分なスキンシップをとってあげることも必要になります。

猫の危険になりそうなものは置かない

誤飲・誤食をしそうなものは出しっぱなしにしないということは先ほどお伝えしましたが、室内には誤飲や誤食以外の危険もあります。

たとえば花瓶。高いところに乗るのが好きな猫は、ジャンプした際に花瓶などを落としてしまうこともあります。

花瓶が割れてケガをしてしまったり、こぼれた水で滑ってケガをしてしまったりする恐れもありますから気を付けましょう。

また植物や人間の食べ物など、猫が食べると危険なものもあります。そういったものは必ずしまって行くようにしましょう。

テレビのコードなどの配線類にはカバーをつける

子猫や若い猫の場合、テレビのコードなどの配線類にじゃれることが多いです。

コードを噛んだ際にコードを破ってしまうと感電の恐れもありますから、カバーをつけるなどして危険を回避しましょう。

万が一に備えて脱走防止策をする

マンションでは猫の脱走防止にも気を付けなければなりません。

人がドアや窓を開けた瞬間に脱走することを防ぐため、家じゅうの出入り口に脱走防止策をしておくことが大切です。

たとえばわが家では網戸は猫が破けない頑丈な網戸になっており、鍵もついています。玄関前には猫が開けられない飛び出し防止用のついたてを設置してあります。

来客者に備えて、外の玄関ドアには「猫がいます」「猫の飛び出し注意」などの注意喚起ステッカーを貼っておくこともおすすめです。

猫の脱走防止専門店【ねこ工房】

トイレ掃除は毎日欠かさず、はいせつ物で健康チェックをする

猫はきれい好きなので、トイレは毎日欠かさず掃除してあげましょう。トイレが汚れていると、我慢してしまう猫もいます。

また猫の健康状態をチェックするために、トイレの状態を見ることも大切。

下痢や便秘をしていないか、毎日出ているか、色がおかしくなっていないかなどをチェックしましょう。

異常があった際には、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

猫のトイレの状態を毎日欠かさずチェックすることで、病気を早期に発見できる可能性が高いです。

マンションで猫を飼いたい共働き夫婦の疑問に回答!

「マンションで猫を飼いたい」という共働き夫婦が抱きがちな疑問についてお答えしていきます。

私自身も抱いていた疑問なので、きっと多くの方が知りたいところだと思います。一つひとつ解決していきましょう。

子猫にはお留守番をさせてはダメ?

保護猫活動をしている団体が主催する譲渡会へ行った際、6ヶ月未満の子猫は長時間のお留守番ができないということで、共働きだったわが家では引き取ることができませんでした。

一般的にも、長時間のお留守番ができるのは6ヶ月以上の猫だと言われています。なぜなら子猫はちょっとしたことが命にかかわってきますし、餌も数回に分けなくちゃいけません。つまり長時間目を離すことはできないのです。

そのため一日中家を空けることになる共働き夫婦の場合は、子猫なら6ヶ月以上の猫を飼うか、できれば1歳を過ぎた成猫を飼うようにしましょう。

また子猫の場合は、危険を避けるためにケージに入れてお留守番させるということが推奨されているようです。

完全室内飼いで猫は幸せなの?

今の時代、マンションに限らず猫は完全室内飼いが推奨されています。

私の実家もそうでしたが、田舎の一軒家などでは外と家の中を自由に行き来できるような状態で飼っていることが多いです。

そのためなんとなく「完全室内飼いは猫にとって不自由なんじゃないか」と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。

完全室内飼いであれば猫は他の猫との縄張り争いやケンカをすることもなく、安全な空間でのびのび生活できます

感染症を野良猫にうつされることも、交通事故の心配もありません。

「完全室内飼いなら、安心・安全な空間でのびのび生活させてあげることができる」と考えていいでしょう。

1匹だけで飼っても猫は寂しくない?

マンション住まいの場合や初めて猫を飼う場合は、多くの方が1匹だけで飼おうと考えると思います。

その際、「お留守番が多いのに1匹だけでは寂しいのではないか?」と考えがちですよね。

けれど獣医さん曰く、猫は単独行動をする動物のため、1匹でいることは自然なことなのだそうです。

むしろ相性が悪い猫と一緒にいるほうがストレスになってしまうと言います。

共働き夫婦がマンションで猫を飼う際のおすすめ便利グッズ

共働き夫婦の場合、時間的な制約がある中で猫のお世話をすべてこなさなければなりません。

そんなときにお世話を楽にしてくれる便利なグッズをご紹介します。

自動給餌機

タイマーをセットしておけば、餌が自動で出てくるので便利。餌の量も時間も調整可能なので、それぞれに合った設定ができます。

「残業があると夜ご飯が決まった時間にあげられない」「1回で一日分の餌をあげるのは避けたい」などという場合におすすめです。

外出先から猫に餌をあげたいというだけでなく、猫の様子も見たい、猫に声をかけてあげたいという場合には、新世代の自動給餌機『カリカリマシーンSP』がおすすめ!

スマホと連動すれば猫の様子を見てコミュニケーションをとりながら餌をあげることができます。これを使えば猫ちゃんも飼い主さんから直接餌をもらっている感覚になれるはず。寂しがり屋な猫ちゃんにもピッタリですね。

猫用全自動トイレ

猫はとてもきれい好き。そのためトイレの掃除はこまめにしてあげることが必要です。

猫によってはうんちがある状態ではトイレに行こうとしない場合もあります。トイレを我慢してしまうとさまざまな病気になってしまう可能性もあるので、気を付けましょう。

しかし共働き夫婦の場合、トイレ掃除ができるのは朝と夜だけ。外出した後で大きいほうをした場合、飼い主さんが帰ってくるまで片付けることができません。

そんなときに便利なのが、猫用全自動トイレです。猫が用を足すと自動で掃除をしてくれるので、飼い主さんがいなくてもトイレはきれいな状態をキープできます。

「トイレ掃除の手間をなくしたい」「猫に常にきれいなトイレを使ってほしい」とう方におすすめです。

見守りカメラ

一日中留守にしていると、猫のことが気になって仕事が手につかない…なんて人もいるでしょう。

そんなときに便利なのが、ペット用の見守りカメラ。部屋に設置しておけば、スマホから愛猫の状態をチェックできます。

餌を食べているか、トイレをしているか、元気にしているか、いたずらをしていないかなどを確認できるので、共働きで留守が多い場合でも安心です。

まとめ

「猫を飼いたいけれど躊躇っている」というマンション住まいの共働き夫婦は少なくないと思います。

しかし私自身も実際にマンション住まい&共働きで猫を飼った経験がありますが、餌や水、トイレ、遊ばせること、危険を防ぐことを徹底すれば、猫は元気に生活してくれます。

日中はほとんど寝ていることが多いので、飼い主さんが心配するほどのことはないでしょう。

不安な場合は猫にお留守番をさせる時間を徐々に長くしていくなどの工夫をしてみるのもおすすめです。

また猫の健康管理はしっかり行い、何かおかしいなと思うことがあったら動物病院へ行きましょう。

猫のことを第一に考え、猫が安全&快適に生活できる空間づくりをすれば、猫との楽しい毎日が送れるはずです。

それでも「猫と離れたくない!」「留守番させたくない!」という方は、私のように在宅ワークに切り替えるという手もアリですよ。