猫を飼う際に欠かせないのがキャリーバッグ・キャリーケース。動物病院へ連れて行く際には必須ですよね。
でも「種類がたくさんあって、どれを選べばいいかわからない」という方も多いでしょう。
そこで今回は私が実際に使っている猫用キャリーバッグ・キャリーケースでおすすめしたい3タイプについて比較し、それぞれの特徴やメリット・デメリット、使用感、どんな用途に最適かなどをご紹介していきたいと思います。
・用途別におすすめのキャリーバッグが知りたい
・タイプ別にメリット・デメリットが知りたい
などという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
布製ショルダータイプの場合
まずは私が一番初めに購入した、布製ショルダータイプの猫用キャリーバッグです。手提げとしても肩掛けショルダーとしても使えます。
サイズが少し小さめなので、大きい猫ちゃんにはちょっと窮屈かもしれません。うちの猫は体重3.7kgですが、わりとゆとりがあります。
バッグの底に敷くモコモコのクッションが付いており(取り外し可能)、これがうちの猫にとってのお気に入りポイント。夏以外はこのキャリーバッグがうちの猫のベッドになっており、夜は必ずこの中に入って寝ています。
布製ショルダータイプのメリット
私が布製ショルダータイプの猫用キャリーバッグを使ってみて感じたメリットは以下の3つです。
・体にフィットするので持ち運びやすい
・猫にとってもリラックスできる場所になる
・見た目がシンプルでおしゃれ
一番のメリットはやっぱり持ち運びやすさ。布製なのでバッグが体にフィットして歩きやすいです。ショルダーをつけて肩から下げれば手提げとして使うよりも楽。安定感もあるので猫が中で動いてもあまり気になりません。
また布製であることが関係しているのかどうかはわかりませんが、猫にとってもリラックスできる場所となっているようです。外が見えすぎないというのも良いのかもしれません。
あとは単純にデザインがシンプルなので、いかにも「猫が入ってます!」という感じのキャリーバッグが苦手な人にはいいと思います。
布製ショルダータイプのデメリット
一方、布製ショルダータイプを使ってみて感じたデメリットは以下の4つです。
・エリザベスカラーをつけていると窮屈そう
・出入口のチャックの開閉で手間取る
・病院へ行く際に猫を入れて閉めるのが大変
・雨や雪の日に使う際は濡れないようカバーをかける必要がある
キャリーバッグ自体が少し小さめなので、エリザベスカラーをつけている状態だと猫がとても窮屈そうなのが気になります。出入口も狭いので、出てくるときにエリザベスカラーが引っかかり、首が閉まる危険性にも注意が必要です。(うちの猫で経験してヒヤッとしました)
あとは出入口にチャックがついていてそのチャックで開閉をするのですが、全開にしないと猫を入れることができず、全開にすると閉める際に手間取って猫がその隙に逃げ出してしまうという厄介さもあります。私が不器用なだけかもしれませんが…。
また布製であるがゆえに水には注意が必要です。雨や雪の際にはレインコートやブランケット、ビニールなどをかけて濡れない工夫をする必要があります。
布製ショルダータイプが向いている人・用途
布製ショルダータイプがおすすめなのは、次のような方・次のような用途で使用したい方です。
・小さめサイズの猫を飼っている人
・動物病院へ徒歩で行く人
動物病院まで徒歩で行く方は、体にフィットするため持ち運びしやすくおすすめです。
プラスチック製の場合
プラスチック製の猫用キャリーケースは、夏に猫を病院へ連れて行く際に通気性が良さそうだということで購入しました。
また布製のものよりサイズが大きいこともあり、エリザベスカラーをつけた状態でも猫が窮屈せず入れることもポイントです。
プラスチック製タイプのメリット
プラスチック製タイプのキャリーケースのメリットは、次の4つ。
・汚れがついてもふき取りやすい
・通気性がいい
・広さがあるのでエリザベスカラーをつけていても安心
・上から猫を出し入れできて便利
一番のメリットは、やはり猫の出し入れのしやすさ。上のフタがパカッと取り外しできるので、猫を中に入れやすいです。
チャック式だともたついて逃げられてしまうことが多かったのですが、こちらはその心配もなく、猫を捕まえることさえできればスムーズにキャリーケースに入れることができました。
プラスチック製タイプのデメリット
プラスチック製のデメリットは次の4つです。
・持ち運びがしにくい(徒歩での持ち運びには向かない)
・小さめの猫だと中で動き回ってしまうため不安定になる
・視界が広く猫が外を見て怖がるため目隠しが必要な場合もある
・冬は寒すぎる
なんといっても持ち運びがしにくいのがデメリット。わが家の場合は病院まで坂道の多い道のりを徒歩で15分ほどかかるため、途中でバテてしまいます。夫がいるときであれば夫が持つので問題ないのですが、私一人では休み休み行くためとても時間がかかりました…。
しかも猫が中であっちこっち動き回るとバランスが取りづらく、余計に歩きづらい。外がよく見えるため猫も不安なのでしょう。うちの猫のように神経質な猫ちゃんの場合は目隠し用の布などをかけてあげる必要があると思います。
また通気性が良いので夏はいいですが、冬はブランケットなどを敷いたりかけたりしてあげないと寒すぎます。
プラスチック製タイプが向いている人・用途
プラスチック製が向いている人やおすすめの用途は以下の通りです。
・車での移動に使う人
・猫を楽にキャリーケースへ入れたい人
・キャリーバッグの中で粗相をしてしまう猫ちゃんを飼っている人
・大型の猫ちゃんを飼っている人
わが家のように徒歩で動物病院へ行く方には向いていないと思います。(力があれば大丈夫ですが…)車に乗せて行くという方にはおすすめです。
また体の大きい猫ちゃんを飼っている方や、猫ちゃんが怖がって粗相をしてしまう(うちの実家の猫がそうでした)という場合にもおすすめできます。
リュック・カートにもなる4WAYタイプの場合
最後にご紹介したいのが4WAYタイプのキャリーバッグ。リュックサック、キャスター付きのキャリーバッグ、手提げ、ショルダーバッグの4つの使い方が可能なタイプです。
夏に一人で歩いて猫を病院へ連れて行く際、プラスチック製のキャリーケースで連れて行くことに挫折し、こちらを購入しました。
リュックにもカートにもなるので楽ちんです。ただ小柄な私の場合、リュックを背中に背負ってしまうと不安定になるので、前に背負うようにして使っています。足元が見えにくくなってしまいますが、背中に背負うよりは安心です。
ちなみにキャスターをつけたカート状態では斜めになってしまうため、なんとなく猫の乗り心地が悪そうかなと思い、まだ使っておりません。
4WAYタイプのメリット
4WAYタイプキャリーバッグのメリットは次の3つです。
・用途に合わせた使い方ができる
・長い距離の移動にも安心
・リュックを前で背負うと猫の様子を見ながら移動できる
これが一つあれば、用途に合わせて最適な形に変えて使えるので便利です。キャスターを取り付ければ、長い距離を歩く場合や体重の重い猫ちゃんの場合でも疲れません。
4WAYタイプのデメリット
一方、4WAYのデメリットは次の2つです。
・キャスターをつけると重くなるので途中からその他の形態で使うのが難しい
・チャックで開閉するため猫を出し入れするのにちょっと手間取る
キャスターを取り付けてカートスタイルで出かけたものの、途中で「やっぱりリュックにしよう」「やっぱりショルダーに変えよう」とした場合、キャスターを取り外すと荷物になりますし、外さず使うとその分重くなります。車移動の場合であればいいですが、徒歩で病院へ向かう途中だとしんどいですね。
また布製キャリーバッグと同様、開閉口はチャックなので、猫を出し入れするのに手間取ってしまいます。二人で作業するなら大丈夫ですが、一人だとチャックを閉める際、手間取った隙に猫に逃げられてしまう可能性もあります。
4WAYタイプが向いている人・用途
4WAYタイプが向いている人、おすすめの用途は以下の通りです。
・車移動・徒歩移動など幅広く対応できるものが欲しい人
・長い距離を徒歩で移動する可能性がある人
・体重の重い猫ちゃんを飼っている人
・どんなタイプを購入すればいいか悩んでいる人
とりあえずこれを買っておけばいろいろな用途に対応できるので、迷っている場合は4WAYタイプがおすすめです。
猫用のキャリーバッグ・キャリーケースを購入するときの注意点
サイズをきちんと確認することを忘れないようにしましょう。特に大きめの猫ちゃんを飼っている場合は、「思っていたよりサイズが小さくて猫が窮屈そうだった」ということになりかねません。
また自分がどんな用途で使用するのか(車移動なのか徒歩移動なのか)によっても選ぶバッグの種類は変わってくるものです。長い距離を歩く場合は手持ちタイプだけにしか対応していないものだとキツイでしょう。ショルダーやリュック、カートタイプのものがおすすめです。
あとは素材や造りもきちんと確認したいところ。直接自分の目で見て購入するのが一番ですが、ネット通販で購入する場合が多いですよね。そんなときには口コミ・評価・レビューをしっかりチェックしましょう。
特に悪い評価や口コミは要チェック。どうしても良い評価ばかりに目が行きがちですが、注意点を理解した上で購入したほうが後々後悔することもありません。
キャリーバッグ・キャリーケースは普段どこに置いておくのが正解?
意外と場所をとるので、使わないときは邪魔ですよね。でもほとんどの商品はコンパクトにたためる造りになっています。邪魔なのであれば普段はたたんでしまっておいてもいいでしょう。
しかし私はあまりそれをおすすめしません。急に必要になったときに面倒ですし、猫が警戒するためです。猫は敏感なので、「病院へ行く」という雰囲気を察知するとキャリーバッグ・キャリーケースをひどく警戒してしまいます。
そのため少しでも猫の警戒を解くためには、普段からリビングや寝室など猫がよく行く場所にそのままの形で出入口を開いた状態で置いておくのがいいでしょう。普段からそういて置いておけば、猫はキャリーバッグ・ケースを遊び場や寝床として使うので、警戒心が薄れます。
うちの猫も布製キャリーバッグは居心地が良いようで気に入っており、普段から寝床として使っています。逆に夏はプラスチック製のほうで寝ています。涼しくて気持ちいいようです。
まとめ
私が普段使っている猫用キャリーバッグ・ケース3タイプについてご紹介してきました。
それぞれにメリット・デメリットがありますから、「うちの場合はどうかな?」「うちの猫ならそんな心配はないかも」などと照らし合わせながら見てもらえるといいかもしれません。
そしてキャリーバッグ・キャリーケースをまだ一つも持っていないという飼い主さんは、早急に購入したほうがいいです。
「うちの子は健康だし」と思っていても、いつどんなタイミングでケガや病気をするかわかりませんし、いざというときのためにキャリーバッグ・ケースに猫を慣らしておいたほうがいいと思います。本当ならできれば猫を飼う前の準備として、揃えておくのが望ましいでしょう。
迷った場合はいろいろな使い方ができる4WAYタイプを買っておくといいと思います。
2つめ、3つめを探している方は、いろいろな商品を見比べてじっくり検討してみてくださいね。