猫が1日に必要な摂取カロリーは? キャットフードの正しい与え方

猫の餌・フード

猫の平均寿命が延びたのは、キャットフードの質が高くなったことも一因だと言われていますよね。

でも間違ったキャットフードの与え方をすることで、猫の健康維持に逆効果になってしまうことも…。

そこで今回は「キャットフードの正しい与え方」についてご紹介します。

「猫を飼い始めたばかりでイマイチキャットフードの与え方がわからない」「最近、愛猫が肥満気味」「猫の1日に必要な摂取カロリーが諸説ありすぎて何を信じればいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

キャットフードの正しい与え方

猫を飼っている方の中には、毎日適当にお皿へ餌を入れている、猫が欲しがるたびに餌を与えている、なんて方もいるでしょう。

実は私の実家がそんな感じです。猫がおねだりしてくるたびにあげていたので、3匹中1匹はでっぷりしています……。

けれどそれでは必要以上にカロリーを摂りすぎてしまったり、逆に必要なカロリーが摂取できていなかったりすることもあるそう。

猫の健康維持のためにもキャットフードは正しく与えることが大切なんですね。

キャットフードのパッケージに表示されている給与量を守る

パッケージには猫の体重別に1日に何グラムを与えればいいのか(=どれくらいのカロリー量を与えればいいのか)が記載されています。

メーカーがキャットフードごとに推奨している給与量を守ることが、猫の肥満や栄養不足を防ぐことにつながるのです。

ただし猫の1日に必要な摂取カロリーには個体差があり、年齢や運動量などによっても異なります。

まずは表示されている給与量通りに与えつつ、猫の体型や健康状態をチェッしながら量を調整していきましょう。(たとえば肥満気味の猫の場合は給与量を規定量より少なめにするなど)

年齢に合った食事の回数を考慮する

たとえば成猫の場合は朝と夜の1日2回が基本。わが家の場合は朝7時と夜7時の2回に分けて与えています。

また少量ずつダラダラ食べるような猫の場合には、一定量のフードを容器に入れておいて自由に食べられるようにしておくのもいいのですが、その場合は必ずドライフードにしましょう。

消化機能が未熟な子猫の場合は、1度に多くの量を食べることができないため、1日3~4回ほどに分けて餌をあげるようにしてください。

フードの切り替えは少しずつ行う

新しい餌・他の餌に切り替えたいというときには、1度に切り替えるのではなく、大体1~2週間くらいかけて徐々に切り替えていくようにしましょう。

今まで食べていた餌に新しい餌を少しずつ混ぜていき、だんだん新しい餌の量を増やしていくようにします。

もしも新しい餌が猫に合わない(嘔吐する、下痢をする、便秘をするなど)ようであれば元の餌に戻し、獣医さんに事情を説明して診てもらいましょう。

新鮮な水をたっぷり用意する

1日に必要な水の摂取量は、猫の体重1kgに対し50mlと言われています。たとえば3kgの猫なら150mlは水を飲ませるようにしたいところです。

とはいえ猫は基本的にあまり水を飲まないもの。けれど水分量がしっかり摂取できていないと、泌尿器系の病気や腎臓病などを招く危険性もあります。

水の量が足りていないなという場合には、水の置き場所を増やす、水を入れる容器の素材を陶器やガラス、プラスチックなど何種類か用意してみるなどの対策をとりましょう。

また普段ドライフードを与えている場合は、ウェットフードに換える、ウェットフードをドライフードに混ぜるなども効果的だそうです。

ちなみに猫は1日にどれくらいの摂取カロリーが必要?

ネット上で猫の1日に必要な摂取カロリーを検索すると、「成猫の場合、体重1kgあたりに対し80kcalが必要」という情報が多く出てくるのですが…。

これを鵜呑みにしてしまうと、3kgの成猫の場合、240kcalも必要ということになってしまいますよね。これは正直、完全室内飼いや運動量が少ない猫のケースではカロリーの摂りすぎだと思います。

では専門家の意見はどうなのでしょうか? 

『NRC(全米研究評議会)』が推奨する成猫の1日に必要な「安静時エネルギー要求量(PER)」は、体重1kgあたり70kcalです。つまり3kgの猫なら1日に必要な摂取カロリーは210kcalになります。

また『一般社団法人ペットフード協会』が推奨する成猫の1日に必要な「安静時エネルギー要求量(PER)」は、下記の計算式で求められます。

・70+30×猫の体重(kg)……3kgの猫なら1日160kcal
・70×猫の体重(kg)の0.75乗……3kgの猫なら1日159.56kcal

このように専門家でも推奨するエネルギー要求量に差があるので難しいところですが、3kgの成猫の場合であれば1日に必要なカロリーは160kcal~210kcalというのが目安になりそうです。

他のメーカーのキャットフードを組み合わせて与える場合や、ドライフードとウェットフードを混合で与える場合、おやつを与える場合は、1日に与える食べ物すべてを合計した摂取カロリーがこのカロリー内におさまるよう計算してあげるようにしましょう。

複数飼いの正しいキャットフードの与え方

複数の猫を飼っている場合は、食事の与え方にさらに注意する必要があります。

猫の頭数分だけ餌皿を用意する

特定の猫だけが餌を食べてしまうことがないように注意することが大切。

猫も人間と同じように、食いしん坊な子もいれば少食な子もいますからね。少食な子は「あとでまた食べよう」と思っていても、食いしん坊な子に食べられてしまいかねません。

そうならないようにするためには、猫の頭数分だけ食事の器を用意してあげて、それぞれがきちんと自分の決められた餌を食べられるようにしてあげることが必要なのだそうです。

あと水の器も別々に用意しておいてあげるのがおすすめです。また水は複数個所に置いておくと水分摂取量も増えます。

私の実家では3匹がそれぞれ別々の場所で食事をし、水を飲む場所もそれぞれお気に入りの場所が決まっています。

子猫と成猫を飼っている場合は食事をする部屋を分ける

子猫と成猫では必要とする栄養素やカロリー量が異なります。お互いの餌を食べ合ってしまうと、お互いの健康のために良くありません。

そのため子猫と成猫の場合、食事をする部屋を別々にすることがおすすめです。

またそれぞれが残した餌についてはそのまま放置せず、すぐに片づけるようにしましょう。

まとめ

猫の健康のためにも、キャットフードは正しく与えることが大事です。

素人が猫の1日に必要な摂取カロリーを計算するのは大変なものなので、メーカーが計算してくれているキャットフードごとの規定量を守ることが一番。

ただしおやつなどを与えた際には、そのおやつのカロリーを考慮して食事量を少し減らすといったことも肥満を避けるためには必要になります。

キャットフードの効果を最大限に発揮できるよう、食事は正しく与えていきましょうね☆